公開セミナー「新訳でプルーストを読破する」第5回「ゲルマントのほうⅠ」

INFORMATION

  • 2018年6月23日(土)14:00~16:00
  • 池袋キャンパス 10号館3階 X304教室

長大かつ難解な小説として名高い『失われた時を求めて』を、岩波文庫から刊行中の吉川一義氏による親しみやすい新訳で読み通す連続公開セミナーの第5回。「ゲルマントのほうⅠ」では、主人公「私」が引越を機に、ゲルマント公爵夫人への憧れを募らせ、オペラ座の特別公演を観たり、青年将校サン=ルーの兵営を訪ねたりしながら、貴族の社交界へと参入していく過程に注目が集まるが、プルーストだけでなく、カフカや日本近代文学(谷崎、三島、漱石)における夢の主題や意識の変容を分析してきた根本美作子氏を講師に迎え、比較文学的な観点から挿話を再考する。

講師

明治大学文学部教授
根本 美作子 氏

1967年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科表象文化論専攻博士課程修了。博士(学術)。津田塾大学学芸学部専任講師などを経て、現在、明治大学文学部教授。著書に、『眠りと文学——プルースト、カフカ、谷崎は何を描いたか』(中公新書、2004年)。訳書に、ジャン=ルイ?フェリエ『ピカソからゲルニカへ——ある絵画の生成の系譜』(筑摩書房、1990年)。論文に、「プルーストと写真的現実」(『ユリイカ』青土社、2001年)、「オートマチズムと個人の孤独——ピエール?パシェの個人をめぐって」、「夢?電話——彼岸のノイズ」、「夢の〈うつわ〉」、(『文学』岩波書店、2008年、2010年、2012年)など多数。

司会

本学文学部文学科フランス文学専修教授
坂本 浩也

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